2021年春にハセガワさんが出してくれたTZR250(1KT)のプラモデル
素晴らしいキットで作ってるとワクワクさせてくれるのですが
その特徴的なカウリングのストロボライン・デカールが
チョッと初心者の方には貼りにくいだろうな・・・と感じましたので
オカメが今回おこなった作業手順を紹介させていただきます。
まぁ~そんな偉そうに紹介出来るようなもんでもないんですけど(汗)
これから制作される方のヒント的なものになれば幸いです (^^ゞ
まず用意するのは
デカールを貼り付ける成分(つまり「ノリ」)の役目を持った
GSIクレオスさんの「Mr.マークセッター」と
デカールを柔らかくする成分の液体、同社製「Mr.マークソフター」の2点
このキット(ハセガワさん製全般に言えることですが)のデカールは
シールのようにカチカチって感じではありませんので
大手メーカーが普通に市販している
このような軟化成分のマイルドな製品を使用するのをお勧めします。
(別にクレオスさんに拘らなくてもよいってことね)
あとは水分の押し出し&吸い取り用の綿棒。
模型用の専用品があればベストだと思いますが
なければ家に転がっている適当な綿棒でも十分ですよ (^^ゞ
さてそれではデカールの貼り付け作業に掛かりましょう
まずは貼りやすいフロントのカウルから。
①最初に、貼り付ける部分を切りだして水につけしばらく放置
台紙の表面に浮いてヌルヌル動く状態にしてやります。
②次にカウル表面の貼り位置にマークセッターを塗りつけ
③セッターが弾かれて水滴状になっても気にしないで
④その上に台紙からスライドさせたデカールを乗せてやります
と、ここまでは基本中の基本、ド基本ですね(笑)
で、すぐにデカールをグリグリ動かして
カウルとデカールの間にあるセッターの成分を隅々までいきわたらせつつ
固定する位置に素早く移動してやります
デカールの位置決めは
写真で青線を引いているカウル後端と
サイドのエアアウトレットダクト(緑線)を基準に
そのラインから少しだけ内側に隙間を開ける感じにして
水で湿らせた綿棒をコロコロとローラーの要領で転がし
青枠の部分にあるデカール下の空気と水分を
緑の矢印の方向に抜いていきます。
この青枠部分にシワが無く、空気と水分も抜けたようでしたら
紫の矢印の方向に更にコロコロと抜いてゆきましょう。
この時、突起部分の周り(青枠部分)に隙間が発生し
空気が入ってしまっているかもしれませんが
そこは気にせず、「位置決め」と他の部分の「空気抜き」に注力してやり
この部分以外は綺麗に貼り付けが出来たところで
空気の入っている青枠周りの表面にソフターを塗布
軟化剤が効いてくるとデカールが柔らかくなってきますので
それに合わせて矢印のように
外側から突起部分に綿棒ローラーをコロコロやって
空気を抜きつつ、デカールをカウル表面に密着させてゆきます。
ポイントは
①ソフターの効かせ具合と
②必ず綿棒には水分を含ませること
今回のようなマイルドなソフターでは徐々に柔らかくなってきますので
柔らかくなってきたところで外側から密着させてゆき
空気の抜けが悪くなったら、その部分に追加でソフターを塗布
で、これを完全に密着するまで繰り返して
写真のように表面にフィットさせてやりましょう。
このアンダーカウル、左側にはこの突起がありませんので
慣れてない方はまず左側→右側へと作業を進めるのがお勧めかな (^^ゞ
フロント側のカウルである程度ソフターに慣れたところで
次はチョッと大変なサイドカウルの貼り付けです
ここも先ほどと同じ
セッターを塗布してからデカールを乗せ
青線と緑線のラインを基準に位置決めしてから
綿棒を転がして平たい部分の空気と水分を抜いてゆきます。
ただこのサイドカウル
側面がグッと飛び出しているため
そのままだと青枠の部分にかなりの隙間が開いてしまうんですよね
でも大丈夫
同じようにソフターを塗布して柔らかくし
外側からユックリと、何度も作業を繰り返してやれば
綺麗にフィットさせることが可能ですよん
あと、もしどうしてもこれ以上やったら破れそうとか
シワがよっちゃったってときは
①ソフターを追加で塗布し、更に軟化を進め
②下手に押さえて処理しようとせず、そのまま放置
③すると、乾燥するにしたがってシワが減ってきますので
④完全乾燥後にカッターの先端を刺して空気を抜いたり
(この時、セッターを隙間に流し込むと更に良し)
削ってタッチアップ、クリアでコートして研ぎ出し
な~んてリカバリーも出来ますので
まずは気楽にチャレンジしてみてくださいね。
ってことでTZRのデカール貼り、いかがでしたでしょうか
最初は苦労するかもしれませんし
メーカー作例とは程遠い仕上がりになるかもしれません
(というか、メーカサンプルが鬼上手すぎるんですけどね(汗))
でも自分の手で作ったマシンの模型は
また違った「美しさ」であなたを満足させてくれるでしょうし
その過程も最っ高~に楽めること間違いなし!
ドストライク世代だった方にはもちろんですが
今の世代の方々にも
熱かった時代のバイク模型を楽しんでいただきたいですね
(●^o^●) ではでは