2020年10月、模型メーカー「ファインモールド」社より
航空自衛隊F-4EJ戦闘機(とEJ改)が発売されました。
発売前より好評で、2種一緒に予約していたところ
改仕様の発売が一週間遅くなり(予約品は同時発送ゆえ)
先にEJを手に入れた方のweb掲載記事なんかを見ながら
グギギギ・・・と歯ぎしりしていたのですが
キットが到着ゃぁぁぁ~~~く!
さっそく仮組して作りの方を見てみたところ
これがまた「とんでもなく良く出来て」おりまして
オカメが感じたこの感動を皆様へお伝えしたく
ここで「制作前段階でのレビュー」を掲載させていただきます。
(組み立て&完成のレビューは制作記の方でね)
●今回は写真クリックで1024×748サイズで見れるようにしています
さて、まずパッケージングですが
ハセガワ新版のF-4キットよりチョッと小振りな箱に
ボックスアートは実機写真を使用し
スッキリ無難な仕上がりといった感じでしょうか (^^ゞ
次に箱を開けてみると
これまたスッキリした印象・・・と、言いますか
まぁ~長年制作してきたハセ新版がドッチャリでしたので
どうしてもそれと比較しちゃうんでしょうね(笑)
ただ、包装しているビニールを破って中身を見れば
印象とかどうとか、そんなものはどうでも良く
ただただ感嘆と歓喜の声!、声!!、声!!!
で、表面にビッシリと精緻に施された凹モールドや
形状の再現度とかはネットに多数掲載されていますので
そちらの方にお任せさせていただくこととし(笑)
今回は「オカメの感じた&唸らされた」点なんかを
思いつくまま写真を交えて書かせてもらおうかと思います。
まず最初は、箱を開けて速攻で目に入って来た
後部胴体の一体成型パーツ!
ファインの社長さんいわく、既存キットの
①左右分割による合わせ目消し作業
②それに伴う消えたモールドの再生作業
を不要にするためのアイディアらしいのですが
実はこの①②の作業って
意外と面倒、かつスキルを必要としますので
これは素晴らしいと思います。
説明書は冊子状になっており
イラストで解説された組み立て手順や指示は
見やすく、分かりやすく、かな~り良く出来てます。
色々な制作時の情報を多数掲載してくれていますので
初心者の方は最初に細かいところまでシッカリと目を通し
ポイントになりそうなところに
蛍光マーカー等で印を入れておくと楽になると思いますよ。
また、表紙の読み物として楽しめる機体解説や
パーツの切り取り方やスライドマークの貼り方
各社模型用塗料のカラーナンバー対応表など
チョッとした情報がしっかり掲載されているところも
オカメ的には好印象ですね
デカールはコーションバッチリと印刷された水転写式スライドマーク
オフセット印刷のようですが発色は悪く無く
なにより日の丸の色が「朱」じゃ~なく
キチンと濃い「赤」になってるってところが良いところ♪
ニスは薄く、余白も少な目になっていますので
これは期待ができそうですぞ (^^ゞ
キャノピーは3分割されたオープン状態と
ワンピース成形された閉状態仕様の2種付属。
ハセ新版のように分割されたパーツのみだと
初心者の方が閉状態で組む時の鬼門となってしまいますので
(クリアパーツは接着や調整、修正が難しい)
これは凄くありがたいですね。
コクピットのパネルも、塗装用立体彫刻のパーツと
デカール貼り付け用のノッペリパーツの選択式。
とはいえ、塗装用となっているパーツも
凹凸表現が控えめになっていますので
プラモデルに慣れている方でしたら(ソフター等を使用し)
デカール+立体で仕上げることも簡単に出来ると思います。
あと、オカメがビビビッ!と感動したのは「脚収納庫の扉パーツ」
写真のように「かなり薄く成形されている」上に
内側に「押し出しピン跡」が発生しないように設計されているため
緻密なリベットモールドが全く無駄にならずに済んでいるんです!
さらに楽に取り付け角度が決まる&強度も出る上に
立体的なモールドまで再現出来るとは
まさに設計の妙といいますか・・・とにかく凄いです (^_^;)
翼下のパイロンも厚みがあって良い雰囲気なうえに
な・・・・なんと!
ランチャーのレール部分が溝になっているじゃ~~~ありませんか!
ここって大概のキットはツルンと平面で
オカメは極細のプラ製角棒を2本貼り付けて処理していたんですけど
これにはビックリというかなんというか(汗)
ミサイル取り付け用のポッチが2本出ちゃってますけど
武装&クリーン状態を選択できるように設計していますので
多少のことは、まぁ~許容してもよいんじゃないかと・・・
(いらないならカットすりゃよいだけですしね)
そして胴体後部と並び、目玉となる構造が
機体最後尾、無塗装部分の分割化!!
ファントムって、この無塗装部分が
組み立てや塗装するうえで中々のネックになっていたんですけど
この構造にすることにより一気に解消!
さらに水平尾翼も、写真のように
簡単に角度が決まるうえに強度もバッチリな構造になっており
もう~~~~文句なし!!
オマケに水平尾翼のリベット部分まで再現されてるってんだから
いや、ほんっと・・・・・どうしましょ(笑)
とまぁ~こんな感じで、ここには上げておりませんが
他の部分も万事この調子でビックリ!ドッキリ!!
「組みやすさ」や「再現度」
さらに緻密なモールドによる「模型としての見栄え」まで兼ね備えた
素晴らしい設計のプラモデルってことはお伝え出来たかと思います。
(個人的には、もう少しスジボリが深くても良かったんじゃないかと思うんですけどね)
後は気になるスタイル面ですが
これは人によって求めるところが大きく違ってきますので
次からの写真と記事は、参考とお考えになってくださいね。
●ちなみにオカメって
実機と比べて長さや角度がどうこうというよりは
完成した時の雰囲気や美しさの方に重きを置いておりますので
(というより実機の知識が乏しいだけ(笑))
その辺りも頭に入れておいてくださいまし (^_^;)
まず仮組したキットの写真から。
手元に製作途中のハセ新(凹)版ファントムがありましたので
比較の為、一緒に並べて撮ってみました。
コクピットから後ろ、胴体や翼とかの形状は
パッと見、写真のように両機ともよく似ているのですが
①ハセ新版は翼が薄く、胴体の曲線が滑らかで柔らかい感じ
②ファインの新キットは
翼は厚くボリュームがあり(でも縁はシッカリと薄い!)
胴体側の凹凸にガチッとメリハリがある
といった感じで、例えるなら
ハセ新版は女性的な艶めかしいボディーライン
ファインは、今はやりの細マッチョってところでしょうか(笑)
オカメ的に違いを感じたのはコクピット辺りから前、
インテークや機首部分の形状で
この写真だとチョッと分かりにくいんですけど
各々、上側がハセ新版、下側がファン製新キット
レドーム先端からコクピットのあたりまでが
①ハセ新版は
側面からのシルエットは上下が流れるように繋がったラインで
分割の関係から風防前の上面が、やや平たくなっている感じ
②ファイン製は
レドーム部分がドングリ状にドンと太くなり
そこからコクピットまで断面が真円の筒状で伸びていく感じ
といった形状になっており
上面の別バーツ化により断面が丸いファイン製の方が
個人的には「実機っぽい」ように感じるんですけど・・・
ま、その辺りは視聴者の皆さんで判断してくださいませ (^^ゞ
しかしハセ新版も、トータルでは今の目で見ても悪く無いっていうか
何十年も前にこんな凄いのを出してたって・・・・(汗)
飛行機のハセガワって(当時の)称号は伊達じゃ無かったんですね
さて、といったわけで
ファイモールド社から新発売されたF-4EJファントムですが
購入してパーツのチェック~仮組まで行ってみた結果
前評判通り、いや、それ以上に凄いキットで
かなりビックリ!かつ、ワクワクさせられてしまいました。
ファインさんのジェット戦闘機の前作、F-14トムキャットは
究極のトムキャットをコンセプトに開発、設計されたそうですが
なんかもう~色々と詰め込み過ぎちゃって
初心者の方にはチョッと辛いだろなぁ~って感じなんですけど
(その分、完成させると素晴らしいんですけどね)
こちらは「作りやすさ」に重点を置いて開発されているため
初心者の方でも満足できるであろう完成度までもっていきやすく
(これが個人的に一番「刺さる」ところ)
制作に慣れている方は、チョッと丁寧に組むだけで
「とんでもないレベルの方が作られたカミソリのような作品」
に近い完成度までもっていくことが可能と
まさにオカメが思い描いていた製品と言って過言ではない!
・・・・と、言ったら言い過ぎになっちゃうかもしれませんが(笑)
まぁ~(良い方に)とんでもないレベルの
現用ジェットのキットだと言って間違いは無いんじゃないでしょうか
あまりの感動&興奮により長々とした書き込みになってしまいましたが
最後に1/72スケールの航空自衛隊F-4ファントムを
一度組んでみたいと思っている方がいるようでしたら
(技術はさておき(笑))自衛隊機を色々制作してきたオカメが
一言いわせていただきます
ヽ(*`Д´)ノ このキット買っとけ!
もちろん、ベテランの飛行機モデラーの皆さんにもお勧めなので
プラモの進化ってやつを
このキットでガッツリと感じてやってくださいね
(●^o^●)では皆様も良きプラモライフを